雇用保険の受給

2021年12月
 60歳を迎えて仕事を辞めた。勤務規定など無い、定年も決まっていない零細企業に勤めていて、働き続けることは可能だった。しかし、くたびれて働きたくなかったので、60歳を期に辞めた。この先数ヶ月間、雇用保険を受給するという重要な仕事がある。その記録を残しておく。

 65才までは蓄えを取り崩して、その後は年金の範囲内で生きていくつもりなので、生活のために働く必要はない。そんなことを言うと給付金が出ないので、あくまで求職しているという態度が要求される。まあ、60才で会社を辞めたことは判っているから、温い態度で接してくれているように思う。

雇用保険被保険者証
 見た覚えがない。探したけれども見つからなかった。会社が業務委託していた社会保険労務士を通じて、被保険者台帳照会を行い、番号や取得日等の情報は取れた。これを使って被保険者証の再交付申請を行った。申請書はハローワークインターネットサービスから取得、申請はハローワークの窓口に提出した。会社を通じる必要はない。

求職の申込
 離職票が手に入ったら、必要事項を記入してハローワークの窓口で手続きを行う。その初回手続きを「求職の申込」と呼ぶらしい。12月の退職で離職票が届いたのが年末ぎりぎりだった。手続きが年明けになると一週間ほど遅れる。まだハローワークは開いているので、急いで手続きを行った。マイナンバーカードが無いと写真が必要。3x2.4cmを2枚。デジタル写真のファイルをネットプリントに送って店頭で受取。離職票に貼ってハローワークに向かう。
 受付で退職して手続に来た旨伝えると、書類を確認して受付番号をくれた。しばらく待つと番号が呼ばれて手続きの窓口へ。下記の書類と説明を受けた。
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ハローワーク受付票:求職番号が書いてある
失業認定申告書:失業認定日に提出
説明の冊子
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雇用保険受給者初回説明会
 参加が必須とされているが、いまはコロナまん延により中止されている。本来は初回説明会で雇用保険受給者資格証と失業認定申告書が渡されるらしい。中止されているので、報告書は求職の申込時に受け取った。資格者証は初回認定日にくれるらしい。次回出頭は約1月後の(初回)失業認定日。

離職理由 待機期間 給付制限 受給期間
 私は自己都合退職に分類される。長く働いたので雇用保険の受給期間は150日。給付が始まるのは待機期間(7日)+給付制限期間が過ぎてから。もともと給付制限期間は3ヶ月であったが、令和2年10月から条件付きで2ヶ月に短縮された。私は2ヶ月の対象であり、来年3月初めから給付期間が始まる。初回の給付は3月末頃。

求職活動
 給付を受けるために求職活動が求められる。本来は初回の失業認定日までに1回。ただし初回説明会の参加で1回となるので、他の活動は不要。いまはコロナのため初回説明会は中止なので、初回認定日までの求職活動は不要とのこと。2回目の認定日までに2回の活動が必要との説明があった。その後は認定日毎に2回。
 ネット検索で、youtubeのビデオを見れば1回の活動になるという趣旨の意見があった。申告書に「ビデオ視聴」と書けというもの。私が申込の際に受けた説明は、単に初回認定日は活動実績不要というもの。試しに初回の失業認定申告書に「ビデオ視聴」と書いてみた。これで1回となれば、2回目の認定日までにもう一回あれば足りることになるから。結果は、ビデオ視聴は活動実績にはならない。初回説明会が中止されているので、初回認定日までの活動は不要にして整合しているものと思う。

2022年1月
 初回認定日。求職の申込のときに受け取った書類を持って受付窓口へ。受付番号をもらって待っていると番号が呼ばれて窓口へ。受給者資格者証をくれた。これに日額手当、給付日数その他諸々の情報が書いてある。次回分の失業認定報告書も受け取る。認定はされたが、制限期間中のため給付はない。
 求職活動にはいろいろあるが、ハローワークでの「相談」を強く勧められる。やる気のない者の尻を叩くためだろうか。今後の認定日は2回以上の活動が求められる。期間の区切りは認定日から次の認定日前日まで。認定日に「相談」すれば、そのうち一回をこなせる。
 勧められるまま「相談」した。黙っていれば余計面倒なことになると思って、適当に希望職種を話すと、その分野の求人情報を印刷してくれた。これを参考にしながら、今後の方向を考えますという趣旨の話をして、約10分で終了。

セミナー参加
 求職活動となるものにハローワーク主催の「セミナー」がある。穿った見方だろうが、ハローワークの仕事を作るために、休職者にハローワークの相談窓口や主催イベントを利用することを要求しているのだろう。セミナーはいろいろあるが、「ジョブカードセミナー」というものに参加した。自分の経歴や希望を書き出して、求職に向けて状況を整理するためのものらしい。一時間ほどありがたいお話を聞いて終わった。真剣に求職活動をする上では、このジョブカードはそれなりに役に立つように思う。これで次回までに必要な実績は揃った。2月の出頭は無い。次回は3月。

2022年3月
 2回目認定日。報告書に活動実績を書いて提出。特に何事もなく受理されて、初回の受給決定。待機期間の分、短いのだろうか。今回は約3週間分の支給となる。次回分の報告書を受け取る。
 今回も相談した。こちらからお題を切り出した方が話が早いと思い、職業訓練のことをききたいと話したら、担当が違うので待てと言われた。職業紹介と職業訓練は全く別部署らしい。ごく一般的な説明を受けて今回は終了。
 3月末頃に給付金が振り込まれた。

2022年4月
 セミナー参加。今回は介護職紹介のDVD上映会。介護職を目指すつもりはないのだけれども、今後自分のこととして介護に関わることになるのだから、その参考になるだろうと思って参加した。とても参考になった。
 既に2回の実績があるのだけれども、もう一つセミナーに参加した。職業訓練の説明会。概要説明の後、セミナー実施機関(業者)の説明で約2時間。とても参考になった。

認定日の指定時刻について
 報告書用紙を受け取ると、日時が指定されている。認定日を変更することは可能とされているが、なにやら難しいことが書き連ねられている。セミナー参加でハローワークに出向いたときに、時刻の変更について受付窓口でたずねた。14時が指定されているのだけれども、午後に用事があるので午前中に変えてもらえないかという趣旨で話した。すると、時刻は窓口混雑を避けるために指定しているが、当日の業務時間内ならば何時来ても良いとのこと。理由の説明も求められなかった。
 認定日。14時指定だったが、朝9時頃に行った。特に何事もなく認定されて、次回分の報告書を受け取って終了。今回の「相談」は企業の説明会について質問した。個別企業の説明会をハローワーク主催の形式で行われている。具体的な求人と直結している。説明会のチラシがハローワークに置いてあり、求人内容によると年齢制限のため、私は求人の対象ではない。私の年齢で参加できる説明会の予定はないかと相談した。いまは無い、とのことだったが、あくまで説明会であるから、求人の対象外であっても参加することはかまわないとのことであった。
 ということで後日、求人対象ではないものの会社説明会に参加した。真剣に応募しようとしている人達の邪魔をしてもいけないから、前日午後に予約を入れた。この時点で空いているのなら、かまわないだろうと思って。何事もなく予約が受け付けられた。名前や求職番号を伝えているから私の年齢も判っているはず。
 おそらく私以外の参加者は応募前提なのだろう。一通りの説明の後、個別の面談が始まった。そもそも私は求人の対象外なのだから、ここで失礼した。これで次回分の実績2回完了。
 4月分の給付金が振り込まれた。ありがたい。

2022年5月
 前回の相談+会社説明会参加で2回の活動実績達成。認定日は何事も無し。今回も相談した。お題は今回も会社説明会。ハローワークに置いてある説明会のチラシを見て、説明会+面接と書いてあるが、説明会参加のみは可能であろうか、という趣旨で話した。結論はOK。では申し込みしたいと言ったら、申込は受付で、とのこと。相談はこれでおしまいにして、受付で説明会参加申込をして本日終了。

2022年6月
 認定日。前回の相談+会社説明会参加で2回の活動実績達成。今期は2回のセミナー参加予約を入れているので、相談は無し。認定手続きの後に必ず相談を促されて、これまでは言われるままに相談してきた。今回は相談無しにしてくださいと言ったら、何事もなく書類をくれて本日終了。

 今期1回目のセミナー参加。中高年セミナー とのことで、私にぴったりだと思って申し込んだ。3時間に及ぶセミナーで、さぞかしためになるだろうと期待していたが、残念ながら外れた。中高年に特化した内容はほとんど無し。年金の話が少しだけ出たけれども、的はずれ&間違った内容で無意味。講師の資質によるところが大きいとは思うが、とても残念なセミナーであった。
 もう一回、同じ系統のセミナー参加の予定を入れていたが、先に参加したセミナーがとても残念だったので予定変更。6月中の会社説明会が出てきたので予約した。医薬品工場の機械オペレーター。もちろん年齢制限で応募できないけれども、もっと若いときにこういう分野に転身してもよかったかもしれない。どんな人生になっただろうか。

2022年7月
 認定日。セミナーと会社説明会参加で2回の活動実績達成。次回が最後の認定日となるので、その後の活動について「相談」した。いろいろ話したが、大事な情報は一つだけだった。

 ハローワークを使うためには求職番号が必要。求職番号は3ヶ月間活動が無いと「休止」状態になる。そのままでは受付できないから「復活」の手続きが必要になる。

 今月はもう一回、DVD視聴を申し込んであるので、これで活動2回になる予定。

2022年8月
 認定日。150日の支給日数で今回が最後の認定日。前回認定日の「相談」と、後日の「建設業DVD視聴」で2回の活動。特に何事もなく、今回が最後の認定日であるということを言われただけで終わった。お世話になりました。