スーパーカブ C70CM-H 2023年
マフラー塗装~アイドリング下がらない:解決~スイングアームピボットにベアリング

二次エアー 続き

2023年1月
 二次エアーについて。<推測>最初は漏れが有ったが、もう止まっているのではないか。クリーナースプレーを吹く点検を何度かやってみたが、ちょっと吹くだけでは変化無いが、たっぷり吹くと止まる。スロットルバルブからインレットパイプ継ぎ目までの間は、たっぷり吹くと、どこに吹いても止まる。これは吸っているのではなくて、冷却された影響で変化しているのではないだろうか。
 行き詰まってしまった。
 二次エアーは止まっているように思う。アイドリング調整に関しては、エンジンが止まるところまでいかないだけで、走ることに関しては至って正常。何か思いつくまではこのまま様子を見ようと思う。

マフラー塗装~いろいろ失敗

2023年2月
 この時期にしては暖かい日が続くようなので、マフラーの塗装をやる気になった。10年くらい昔に塗装して、最近また錆が目立つようになっていた。外してエキパイ部分のカバー・ステー・マフラー本体に分割。カバーとマフラーはシルバー、ステーは黒で塗る。マフラー本体のエキパイは耐熱塗料で塗るとして、サイレンサーは180℃くらいまでいけるらしいシリコン変成アクリルラッカーを試してみる。
 錆はエキパイ入り口辺りが酷い。ワイヤーブラシとサンドぺーぺーで錆を落としてから、燃料タンクに使ってから捨てずに残しておいた錆取り液に漬けた。もう一度全体をサンドペーパーで磨いてから洗浄・乾燥。
 マフラー本体。フランジが外れないので、まずシリンダーに近い辺りを塗って乾燥。ガスバーナーを使って硬化。エキパイ内に炎を吹き込んだら、入り口近くで曲がっているところが焼けすぎてしまった。熱が強すぎるみたい。このバーナーはガスの量を調整できないので、炎を弱くすることができない。焼けすぎたところをサンドペーパーで削る。フランジを入り口に固定してエキパイ部分を塗った。サイレンサーはエキパイの耐熱塗料を完全に硬化させてからを塗る予定。エキパイに近い部分は避けて後方部分を下塗り程度に薄く塗っておいた。最初の計画ではガスバーナーで耐熱塗料を硬化させて、引き続きサイレンサーを塗る予定だった。しかしバーナーを使うと焼けすぎてしまうようなので計画変更。一旦取り付けて走ってから、改めてサイレンサーを塗る予定。
 エキパイカバーはシルバーの耐熱塗料で塗る。一回目は夕方に気温が低くなってから塗ったら派手に垂れてしまった。翌日水研ぎできれいにしてからやり直し。こんどは垂れはしなかったが、少し弾かれてしまった。もう一度水研ぎして塗り直し。
 ステーは錆止め塗料で下塗りしてから普通のアクリルラッカーを塗ったら、細かいリフティングのような皺が出てしまった。乾いてから水研ぎしたら、あからさまなリフティングではないように見える。念のために密着スプレーを吹いてから、薄く2回塗った。よく見ると少しだけ皺が見える。一晩置くと皺やくすみが目立つ。納得いかないのでやり直す予定。
 翌日、耐熱塗料を硬化させるために車体に取り付けて運転。アイドリングで5分くらい暖機してから走行。30分くらい走って見ると、あちこち表面が荒れている。なぜだろう。24時間以上乾燥した後に熱を掛けた。思い当たるのは気温が低いことくらい。やり直すが、乾燥時間を長くするくらいで良いのかどうか...?

 マフラーとマフラーステーの塗装やり直し。まず外して水研ぎ。表面を整えるだけなので初回よりは簡単だが、エキパイの荒れているところを磨いたら、所々地肌が出てしまった。
 まずサイレンサー部分をラッカーで塗った。2日ほど乾燥して、エキパイ部分を耐熱塗料で塗った。ステーは塗料がいまいちの可能性があるので違う物に換えた。このC70の色に近いアスペンラッカーの紺色を使った。仕上がりはまあまあと思う。
 二日ほど自然乾燥した後、30Wの半田ごてをエキパイに差し込んで熱を掛けた。30Wくらいでは煙が出るほど高温にはならないが、エキパイ入り口付近は素手で触れないくらいには熱くなった。そんなことをやっているうちに、あちこちぶつけて小傷が少々。目立つところは刷毛で補修した。組み付けてエンジン始動。2~3分くらいアイドリングして冷ましてを、3回繰り返して本日終了。翌日いよいよ走行。

 どうも上手くいかない。エキパイは一回目ほどではないが、荒れているところがある。サイレンサーはエキパイに近いところが少し荒れている。
 低温下では難しいみたいだから、今回はこれまでとして、暖かくなったらやり直す。

 今回はCB750のマフラー塗装の練習を兼ねていた。やって良かった。いろいろ勉強になった。

  • 低温では極端に乾燥が遅くなる。普通のラッカーなら10℃以上あれば行けるように思うが、耐熱は最高気温10~15℃では難しい。20℃以上が望ましいのではないか。
  • 薄く塗らないと高温を掛けたときに気泡が出る。厚く塗りたいなら、一度高温を掛けて完全に焼いてから重ねる。
  • シリコン変成アクリルはサイレンサーのエキパイに近い部分の高温では持たないかも。

 カブのマフラー塗装が上手くいったら、引き続きCB750に行こうと思っていたが、今は時期が悪いことが分かった。

2023年4月
 プラグ交換。CR7HSAの在庫がある。ノーマルキャブのときはこれが良かったので、持っていた。PZ19に換えたら6番が良いようだが、有るものは使ってしまおうと思って。
 少し走ってプラグの点検。特に問題なし。

アイドリング下がらない件

スロットルバルブの切り欠きに注目

 2023年6月
 アイドリングが下がらない件の続き。気になっていたスロットルバルブの切り欠きを塞いでみた。深さ0.5mmくらいの切り欠きに、0.3mmの真鍮版を嵌め込んだ。試しなので押し込んだだけ。上手くいった。アイドリングが下がるようになった。調整しつつ、しばらく様子をみよぅ。
 ニードル手前の色の違う部分が真鍮板を嵌め込んだところ。

2023年7月
 アイドリングは下がるようにはなったが不安定。エアスクリュー調整が1/4~1/2くらい。アイドリングしないで止まったり、逆に高くなったり。調子いいなと思ったら、次の日はダメだったり。安定したアイドリングのために必要だから、この切り欠きがあるのだろう。
 切り欠き深さを0.5mmから0.2mmにすると、アイドリングは下がるようになったが、不安定になった。深さを0.4とか0.3とかに調整するか。あるいは幅を変えてみるか。
 油面を少し上げたらどうだろうか。スロージェットを変える前は油面を下げて何とかしようとしていた。昨年SJ・MJを換えても油面はそのままにしていた。油面を下げても解決しなかったから、元に戻してもいいように思う。

スロットルバルブの切り欠きをJBーWELDで調整

2023年8月
 スロットルバルブの切り欠きの幅と深さを調整してみる。金属板では調整が難しいので、切り欠きをJBーWELDで埋めてから、やすりで削って調整する。油面も調整した。昨年15mmにしたと記録していたが、今回測ったら15.5mmだった。これを14.5mmに変えた。
 JBーWELDで埋めた切り欠きを、こんな風に調整してみた。さて、どうなるだろうか。

 組み立てでトラブル発生。フロート室の合わせ目からガソリンが漏れる。結構な勢いで漏れる。外して組みなおしたら、ましになったが、まだ漏れる。もう一度外してパッキンを上下入れ替えて組んだら漏れが止んだ。
 そういうことをやっているうちに、フロート室を止めるねじの受け側が飛んだ。2本のねじで止まっていて、反対側はすでに飛んでナットを掛けてある。今回飛んだ方にもナットを掛けて対応。初めから感じていたが、このPZ19、ねじの精度が悪いように思う。材質が(たぶん)亜鉛で軟らかいうえに精度が悪いから、分解を繰り返すとねじ山が飛ぶ。次は燃料コックのねじが飛ぶだろう。
 フロート室の燃料漏れは止まったが、パッキンがダメのように思う。加工精度とパッキンの材質が悪い。予想を裏切らない、絵に描いたような中華クオリティ。

 何とか走れるようになって試運転。アイドリング調整は止まる寸前ぎりぎりまで下がる。エアスクリューの調整を少しずらすと完全に止まる。エアスクリューは3/4くらい。20分くらい走ってエンストは無かった。長くアイドリングしていると多少の変動はあるが止まりはしなかった。しばらくこれで様子を見る。

2023年9月
 オイル交換。前回から2000kmくらいしか走っていないが、一年半以上経っている。オイルはCB750に使った5W40SLと車に使った0W20SPのミックス。一緒にカムチェーンテンショナー先端のゴムを交換。

2023年10月
 調子いい。気温と湿度が下がったからだろうか。

スイングアームピボットにベアリング

2023年12月
 スイングアームピボットのラバーブッシュを軸受けに換える。部品は買っていたが、なかなか手を付けられなかった。
 まず分解して洗浄。スイングアームを家に持ち込んで加工を始める。まずはブッシュを外す。ボルトと長ナット、高強度ワッシャーで引っ張り出す。

 多少手こずったけれども、なんとか外れた。代わりに軸受けを入れる。ニードルベアリングを入れる例が多いが、私はオイルレスブッシュを使ってみた。
 スイングアーム側の内径23mm→ボルト径10mmまで、以下の組み合わせとした。

グライトロンFブッシュ 外径23mm/内径17mm
   ↓
イグリデュールGフランジ 外径17mm/内径15mm
   ↓
NTN内輪IR型 外径15mm/内径10mm

ブッシュと内輪の隙間が大きい

 挿入は楽にできた。腕力では入らないがCクランプで簡単に押し込めた。摺動はGフランジと内輪の間で成される。ここでトラブル発生。Gフランジと内輪の間で隙間が大きい。手触りでがたつきをはっきり感じる。グリースを入れれば行けるか? でもいやだな、という感じ。詳しく調べると、内径の最大が15.102mmとなっている。ならば、こんなものかもしれない。さて、どうするか。
 このままだと、ちょっと嫌な感じなので、Gフランジを外して大同メタル工業製のDBS02を使ってみることにした。形状・サイズは同じ。内径の数値がGフランジとは表現が違うが、相手軸の許容範囲が+/-0~-0.018mmとなっている。
 部品が届いてDBS02に換えると、内輪との隙間が少し小さくなった「かもしれない」、という感じ。思っていたほどには変わらない。

 もうちょっとなんとかしたいと思って、使えそうな素材を探した。内輪に使えそうなものがあった。安いので買ってみた。 トラスコ中山 薄肉スペーサー 多くのサイズがあって、その中から内径10mm/外径15mmで長さ12mmと20mmを選んだ。軸受けに合わせてみると、残念ながら外径はベアリング内輪よりも小さく、隙間はさらに大きい。

スコッチ テフロンテープで隙間調整

 もう一つ試してみた。スコッチ テフロンテープ シート状 #5490 厚さ0.09mmの粘着剤付きのテフロンテープ。これをトラスコ中山 薄肉スペーサーに貼り付けると、DBS02の軸受けにちょうど良くなった。試しにベアリング内輪にテフロンテープを貼ると、隙間が小さすぎて回らない。
 内輪は薄肉スペーサー+テフロンテープで行くことにする。

 軸受けの幅32mmに対して薄肉スペーサーの長さも32mm。このままで組むと軸方向の隙間が無くて回らないから、薄肉スペーサーの間にシムを入れる。0.5mmと1.0mmを買って試したが、0.5mmで行くことにした。内輪の両側にはスラストワッシャーを入れた。

 いよいよ組み立て。軸受けにグリースを塗ってシャフトを入れる。フレーム側の幅が少し広いようなので、厚さ1.5mmのワッシャーを一枚入れた。シャフトを締めて動きを確認。いいように思うので、マフラーと後輪を組み立てる。
 組み立てて試運転。走行は正常(と思う)。気のせいかもしれないが、後のポヨンポヨンした感じがある。ダンパーが効いていない感じ。とりあえず、スイングアームピボットの改造は完了とする。軸受けにテフロンテープを使っているところが、ちょっと心配。しばらく走ったら開けて確認しよう。

スプロケットの片減り

 ここで別件。分解したときにスプロケットが片べりしていることに気が付いた。フロントは外側、リアは内側が減っていた。

 チェーンラインが合っていないのだけれども、左右のアジャスターとスイングアームのメモリは合わせていた。スイングアームのピボットからチェーン目盛りまでの距離は、メジャーを当てる程度の測り方では左右は合っている。後輪を組んでチェーンアジャスターを合わせた状態で、後スプロケット外側の側面にアルミスケールを当てて前スプロケットまで伸ばすと、スプロケットが整列していないことが判った。

 前スプロケットが外側に(後スプロケットが内側に)ずれている。前スプロケット外側/後スプロケット内側が減っていたことと、つじつまが合う。少しでも合わせるために、前スプロケットに2.3mmのワッシャーを入れて内側にずらした。あまり大きくずらしてチェーンがケースに干渉してもいけないので、前側の調整はこれくらいにしておく。後ろにもワッシャーを入れるといいのだが、ちょうど良いワッシャーを持っていない。今後の課題にする。

リアサス交換

 リアサスを仕入れた。ヤフオクでJA44の新品(新車外しとの説明)が出ていた。取付穴間340mmで+10mm。検索すると「使える」との情報を見かけるので買った。値引クーポン・送料込みで約5500円。来た物は新品だろうと思う。美しい。

リアサスが10mm長くて、マフラーと干渉

 10mm長いため、着けてみるとトラブル発生。右スイングアーム後端がマフラーに当たる。マフラー固定のブラケット部にワッシャーをかましてマフラーを外に逃がすと、キックペダルがマフラーに当たる。これは困った。
 マフラーを外側・下側に逃がす。外側に多く逃がすとキックペダルに干渉する。ぎりぎりいっぱいを狙ってみた。スイングアーム後端とマフラーの隙間を3mmくらいにしてみると、キックペダルはマフラーの耐熱カバーには触れるが、マフラー本体には触れない。いま調整でなんとかできるのはこれくらい。
 試運転。サスペンションはいい感じ。ポヨンポヨンした感じがなくなって走りやすくなった。

 もう一つ不具合発見。メインスタンドがチェーンケースに接触していた。少し凹んでいる。今まで気がつかなかった。メインスタンドを外した時に、フレームとの間に挟まるゴムのクッションが劣化して薄くなっているのに気がついた。応急に養生テープで保護した。部品を取り寄せなければ。

ステップのゴム交換

 ステップのゴムが劣化していたので、今回いろいろ部品を手配したついでに買っておいた。同じものではなくて、ホンダ純正部品ではあるけれど別物。1970年代の古いカブ用らしい。95011-21000 一個200円くらい。安さに惚れて買った。
 着けたら合わなかった。ステップ側の回り止め切り欠きが上側にあって、フレーム側の突起は下側。合わないのだけれども、ゴムだから叩き込めば入った。良い感じ。無理に入れたから持たないかもしれない。でも、良い感じ。