CB750 BC-RC42

CB750 RC42 2021年
購入~整備~ユーザー車検~フルパワー仕様 etc.

大型オートバイにもう一度乗る

機種選定

2021年2月
 いつかもう一度大きなオートバイに乗りたいと漠然と考えていた。年を取って、やっておきたいことの優先順位を考えると、大型オートバイは今すぐにでもやらないと間に合わなくなると思った。若い頃に乗りたくて、でもお金と時間が無くて果たせなかった。いや無かったわけではない。他にもっとやりたいことがあったから、手を出せなかった。
 一時期全く乗っていなかったが、父が乗らなくなったスーパーカブを引き継いで、自分はオートバイが好きだったことを思い出した。依然としてオートバイにエネルギーを費やせる状況ではなかったが、125ccを手に入れて気持ちを紛らわせていた。もう一度大型に乗りたい気持ちが盛り上がっていた。
 空冷4発のナナハン。いまは1000でも1300でも水冷でも簡単に手に入るが、でも空冷4発ナナハン。私にとって、おそらく私たちの年代にとって750は特別な数字だ。
 今新車で売られているオートバイの形は、私が欲しいものではない。私の記憶に刻まれた「オートバイの形」は40年くらい昔の姿で止まっている。
 単に古いオートバイが欲しいわけではないから、できるだけ新しいもの。それでも私の好みに叶うのは10年・20年前のモデルになるだろう。細かい整備はできる(と思う)から、ヤフオクで現状渡しを探した。

ヤフオクで現車確認は重要~変な業者

 まずナイトホーク750。ちょっと古いが形は好みだ。現車確認に行ったら、物は悪くないと思ったが業者(というか、人間)が最低で早々に退散した。行って良かった。行かずに買っていたら、どんなトラブルを抱え込むことになっただろう。考えただけでも恐ろしい。やはり現車確認は大事だと思った。常に多くを出品している業者だけれども、ここに引っかかった人達はどうなっているのだろうか。ちょっと心配。
 GSF750。ナイトホークと同じくらい古いが、これも好みの形だ。車検がほぼ2年ついているのも好都合。でも遠方で現車確認に行けない。現車確認の大切さが身にしみたものだから、残念ながら見送った。

CB750 BC-RC42購入

2021年3月
 CB750(RC42)。空冷・4発・キャブレター・2本サス。姿形・仕様は正に私のイメージに合う。最後のCB750。一般販売モデルと教習車モデル両方が数多く出品されている。教習車は中古ながら車検3年付けられるものもある。30万円前後で出品される物は直ぐに売れていく。何台か売れていくのを観察した。そのうちに購入に至った、このCB750が出品された。一般販売モデルで2004年にマイナーチェンジされた仕様(BC-RC42)。カラーは赤/白。初年度登録は販売終了直前の2007年。写真を見る限り、かなりきれい。車検はあるが間もなく切れる。
 早速現車確認に行った。業者さんは、まあ普通。買う気になって少し話したら、直接取引を持ちかけられた。そんなこともあるだろうと思って細かい話を聞いたら、少し内金を入れてくれたら、この場で書類とナンバーを渡すとのこと。それなら、まあ大丈夫だろうと思って決めた。業者さんはその場で出品を取り消した。
 フレーム番号からすると2006年12月にマイナーチェンジされたF7モデル。直ぐに名義変更と任意保険の手続きを済ませて、翌週に引き取り。ナンバーを持っていって自走で帰った。すごい久しぶりの大型車なので緊張した。いろいろな違和感を感じつつ無事自宅に到着。燃料がどれくらい残っているかと思ってキャップを開けると、いかにも変質している匂い。量はたぶん半分弱くらい入っている様子。これは一旦全部抜いて新しいガソリンを満たした方が良いように思う。約7L抜けた。それは車に入れて消費した。

自力で整備~現状渡しだから・・・

 自走で帰る途中、Fブレーキの効き方がみるみる変わっていった。最初はこんなものかなと思うくらいだったが、少し走るととても良く効くようになった。ピストンが固着していたのが動くようになったかと想像。Fキャリパーを開けてみると、動いているがピストンに錆が見える。少し出してみると、外側5mmくらいに錆が出ている。フルードの漏れはなさそうなので、錆を落としてシリコングリースを塗って戻した。特に左側に錆が多かった。パッドは左右とも約5mm残っていた。
 Rブレーキキャリパーも清掃。こちらはごくわずかに錆が出ている程度、前と同様に清掃と注油。
 バッテリーは新品が入っていたが全体に液が少ない。特に向かって左端のセルが明らかに少ない。以前買ったバッテリーの希硫酸が少し残っていたのを補充。左サイドカバーのねじ欠品、補充。
 タイヤは前後とも減っている。偏摩耗もあるので交換する予定。
 少し触って思うには、おそらく屋内保管で丁寧に扱われていたが、整備は車検のときに必要なことだけ行われていたもののように思う。購入した業者さんも手を掛けていないと思う。現状渡しだからそれは承知している。しかし新品に換えたらしいバッテリー、全体に液が少なく特に1セルがとても少ない。これはいかがなものか。

2021年4月
 車検証を基に幅と高さを確認。車両:幅74cm 高さ108cm/車検証:幅78cm 高さ110cm、 ハンドルが交換されていて幅が4cm狭い。+/-2cmの限度を超えていて車検に通らない。高さは許容範囲内(+/4cm)。2cmのバーエンドキャップが着いている。これを3cmに換えれば許容範囲か。

 リヤーカウルを外して清掃。内側のほこり汚れが酷かった。ウインカー分解・清掃・注油。テールランプ分解・清掃・注油。テール/ストップランプの電球一つを落として壊してしまう。21/5W電球が標準のところ、18/5Wを仮に付けておく。

 エアークリーナー点検。フィルターはきれいな状態。エンジンから来ているホースに若干のひび割れあるが、当分は大丈夫そう。

 Fスプロケットカバー分解。鉄板のスペーサーが入っていて、少し錆びていた。錆取りと合わせ面の清掃。チェーンはエンドレスなので、分解・清掃は面倒。チェーン・スプロケットは新品同様。

 ハンドルスイッチ分解・清掃・注油。スロットル分解・清掃・注油、スロットルパイプ部が乾燥状態。注油して軽くなった。シガー/USBソケットがついているが、自分の使い方で必要とは思えないので取り外す。ついでにヘッドライトケース内の配線を整理。ヘッドライトを取り付けようとすると配線に干渉して、かなり強く押し込まないと収まらない。配線の交差ができるだけ少なくなるように調整した。コネクターが抜けなくて苦労したが、接点スプレーを吹いたら滑りが良くなった。無理をしなくてもヘッドライトが収まるようになった。

 クラッチ、ブレーキレバー部分解、注油。レバーを外したらFブレーキマスターシリンダーのダストブーツが破れているのが見えた。内部に錆びも見えるので、とりあえず注油しておく。ダストブーツのみ注文しようとしたが、純正品が500円以上するので、使える可能性のあるスズキ用部品を手配。59666-44300、約140円。長さ約3cmのバーエンドキャップ注文。
 部品が来たのでFブレーキマスターリンダーのダストブーツ交換。外すと見事に破れていて、内部に錆・汚れが堆積。サークリップもかなり錆びているので、近いうちにマスターキット交換した方が良いか。これ以上の分解は控えて、できるだけ錆びを落とす。動きは軽くフルードの漏れもないので、今回は清掃・注油してダストブーツのみ交換。
 スズキのダストブーツ(59666-44300)は純正品よりもやや小さいものの、ちゃんと収まって外れないので「使える」として良いと思う。ブレーキレバーの調整機構を清掃、注油。

 車検に備えてハンドルのバーエンドキャップを長いものに交換。鉄ハンドル用の内径に合わせてあるので、ゴムプラグはもともと付いていた細いのに交換。これで-2cm以内に収まる。

 燃料タンクを外して整備。ホースがたくさん付いていて面倒。負圧コックのホースが傷んでいるので交換。NTB汎用ホース内径3.5mmを使用。組み立てるとき、燃料ホースのクリップを飛ばしてしまった。発見できず。クリップ注文。
 ヘッドカバーの内側ボルトが錆びているので外して清掃。外側はクロムメッキできれいだが、内側はクロメートで錆が出ている。
 ヘッドライトのアース回路を追加。ヘッドライト電球のマイナス線からバッテリーのマイナスまで直結。体感的には特に変化無し。まあ、自己満足。
 プラグ点検。交換されて間もないような様子。締め付け緩い。きれいなので何もしない。焼け具合は4本とも同じくらい。ねじ部にモリブデンペーストを塗るだけで取り付け。

 リヤブレーキマスターシリンダー廻り点検。特に問題なし。ブレーキペダルシャフト清掃、注油。チェンジペダル廻り分解。ブッシュに少々傷が付いていた。清掃、グリースを塗って組み立て。

タイヤ交換

 サイズは同一ながらバイアスタイヤのIRC製RX02。タイヤは通販で合計約17000円。交換は近くのタイヤ屋さんにお願いした。当初は交換も自分でやろうと思っていたが、到着したタイヤの堅さを知って断念した。これでは自分でできたとしてもタイヤやホイールを痛めてしまうだろう。持込OKのお店が近くにあった。車のタイヤ屋さんだがオートバイもやってくれる。タイヤ交換+バルブ交換+バランスで3600円。廃タイヤは立ち回り先にある中古タイヤ屋さんに持ち込んだ。こちらも車のタイヤを扱っているが、きいたらオートバイタイヤも処分してくれるとのこと、2本で500円。タイヤ交換の効果は絶大。カーブでハンドルが強く切れ込んだり轍で極端にバンクが変わるのが無くなった。大昔大型車に乗っていたときは、タイヤの偏摩耗でこんなに大きな影響が出たことはなかった。小径・幅広タイヤの特性だろうか。
 ホイールを外したついでにベアリングにグリース補充。リヤホイールのダンパー清掃。ダンパーのゴムは使用可能。フロントフォークのダストシール交換とオイル交換。オイルは余っているATFを使用。まあまあ汚れていたので、交換して良かったと思う。体感的な変化は無し。オイル交換のときにフォーク下側のボルトを外したのだが、右側のボルトが固くて少々なめてしまった。いずれ交換しようと思う。オイル漏れはないが、左側のオイルシールに傷がある。入れるときにマイナスドライバーを当てて叩いたか?、と思うような傷。そうだとすれば、オイルシール交換が行われているということだろう。安いものだから、中華互換オイルシールでも仕入れておくか。

 フロントフォーク上側ブラケットのボルトが一本なめている。頭の大きい専用部品。汎用ボルトでも問題ないと思うので、ワッシャーを入れて汎用ボルトに交換。純正品がブラケットのねじ穴に対して少し短い。純正品35mmのところ、40mmのボルトを使った。ねじ穴にちょうど合って気分が良い。

 テ-ル/ストップランプの電球交換。以前一個を壊して規格違いのもので間に合わせていたのを、同規格のものに再度交換。

 エンジン固定ボルトの点検。以前買った中古オートバイは、ことごとく錆びついていた。このCB750は概ねきれいな状態だった。エンジン前側の貫通しているボルトは中央部が露出するためか、少し錆が出ていた。錆を落として錆止め塗料を塗っておいた。

2021年5月
 オイル交換。ゲージの点検ではけっこうきれいに見えるので後回しにしていた。抜いてみると、それなりに黒くなっているので換えて良かったと思う。自動車用ではあるけれどもシグマの5W-40SL。オイルフィルターはサイズが同一のホンダ軽自動車用を使った。着いていたフィルターが無闇に締めてあって外れない。これは以前に確認していたので、オイルフィルターレンチを買っておいた。しかしレンチを使っても回らない。レンチが空回りしてしまう。ドライバーを打ち込むのは最後の手段にしたいから、まずはレンチ内側にビニールテープを貼って、レンチを打ち込んで試してみる。回らない。フィルターにコピー紙を被せてレンチを打ち込む。なんとか回ったが、レンチがフィルターから外れなくなった。フィルターは交換するから壊れても良いので、マイナスドライバーでこじって外した。新しいフィルターはオイルを付けて手で適当に締めたおいた。3Lほど入れてエンジンを回した後レベルを見たら、ゲージの先にちょっと着くぐらい。ゲージの下から8分目くらいまで入れたら、3.5Lくらい入った。ちょっと入れすぎか?

 各部の油気が無いことから、ステアリングステムとスイングアームのベアリングもグリース補給をしたい。でもかなりたいへんな作業になりそうなので手を付けられないでいた。タイヤ交換のときがチャンスだったけれども、時間が足りなくてホイールベアリングの給油が限度だった。パーツリストを眺めてみると、ステアリングはダストシールの隙間からスプレーグリースを吹けば給油できそうに思った。下側はダストシールが露出しているので、細いストローを使って吹き込んだ。たぶんベアリングに当たっていると思う。上側はダストシールが隠れているので同じことはできない。スプレーオイルを隙間から吹き込めばダストシールの上に溜まって、隙間からベアリング側に入り込んでくれるように思う。手持ちの中で一番粘度の高いスプレーオイルを少しだけ吹いておいた。翌日見ると下側からオイルが漏れていたから、ベアリングにオイルが廻っていると思う。
 スイングアームはオイルシールが入っているので分解しないと給油はできない。カラーの錆止めくらいにしかならないだろうけれども、クリーナースプレーで掃除してスプレーオイルを吹いておいた。いずれ時間を作って分解したい。
 これで車検に向けた整備は完了とする。外観はきれいだけれども、内側の見えないところはけっこう汚れていた。素人としてはやりがいがあった。各部の油気がほとんど無かったことから、いっぱい油差しができて楽しかった。

ユーザー車検

 初めてのユーザー車検。色々あったが、なんとか一回で合格。時間と興味があったのでやってみた。いろいろ手間がかかるけれども、それを楽しめるのならやってみると良いと思う。
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継続車検実費:重量税+検査料等6300円+自賠責9270円 合計15570円
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 車検に出発する朝にトラブル発生。前ウインカーステーのゴム部分が折れた。なぜこんなときに限って。でも現場ならもっと困っただろう。このゴムが傷んでいたのは解っていたが、まだ当分は持つだろうと思っていた。緊急事態なので折れて開いた部分に接着剤を付けて、ビニールテープで巻いた。車検はその状態で完了。後日、全てのウインカーを外して点検。4個のうち3個はひび割れあり、後方の1個はきれいなので、これは交換されたのだろう。前側2個の痛みが酷く、近日中に交換する予定。後の片方は軽いひび割れなので、補修しておけば当分持つように思う。きれいな1個を除いて、接着剤で補修してビニールテープを巻いた。

ユーザー車検の記録:
http://bigskies.freehostia.com/motorcycle/yu-syaken_mc.html

 車検のために外したキャリアとウインドスクリーンを取付。キャリアはよく見ると内側のカラーに当たる部分が痛んで見栄えが悪い。面取りしてカラーとの間にワッシャを入れた。ウインドスクリーンは外していた間に分解整備しておいた。スクリーンは少し磨いて細かい傷が目立たなくなった。金具は錆を落として塗装。下地が錆で荒れているため、仕上がりはいまいち。取り付けた状態では目立たないので、これで良しとする。

 ヘッドライト電球をLEDに換える。このLED電球は以前他の目的で買って、結局使わずに持っていたもの。中華個人輸入品。車検に合格した調整のまま交換すると、ちょっと下を向くので少し上向きに調整。体感的な明るさはハロゲンと同じくらいで色はとても白い。路面が乾いていればよく見える。濡れていると、ノーマルハロゲンの黄色っぽい方が見えやすいように思う。ヘッドライト常時点灯なので、LEDで電力消費が減ってバッテリーに優しくなることを期待。
 メーター照明の電球をLEDに交換。カブに使ってアイドリングでは点灯しなかったもの。こちらはバッテリー点灯なのでちゃんと光る。これも電力消費削減の一環。ウインカーパイロットランプも換えたいがT6.5サイズを持っていないので、いずれ購入して交換するつもり。

 エキゾーストを止めるネジは特殊サイズの袋ナットなのだけど、そのうち2本の袋部分が破れている。なぜそんなことになるのか解らない。見栄えが悪いので純正部品で購入、交換。

立ちゴケ~レバーとステップが折れた

 とうとう立ちゴケしてしまった。これだけ重いと、いずれやるのではないかと思っていた。右側でステップとブレーキレバーが見事に折れた。あまりにも簡単に折れた。折れたステップをよく見ると、2ヵ所の取付部分のうち1ヵ所は既に折れていた模様。一方の切断面が汚れている。片側折れた状態で長く使ってきたのだろう。レバーも購入時点で曲がっていたから、多少はダメージを受けていたのだろう。さて、部品が要る。純正品だと合計で8千円くらいか。互換品を探すとステップ左右セットで2500円くらい。写真では純正品に近い形に見える。もっと安い物もあったが悪い評価を見かけたので見送った。レバーは1500円くらい。両方合わせてアマゾンで送料無料。
 ブレーキレバーとステップが来たので交換。ブレーキレバーは見た目は純正品とほぼ同じ。調整ネジのメッキ色が違うくらい。分解すると、レバー本体と調整機構との接続部分のブッシュの入れ方が違う。外からは見えないし実用上は違いを感じないだろう。曲がったレバーから新品に換わって、ブレーキ操作の感触が良くなった。ステップは、まあ安かろう悪かろうの類か。明らかに加工が雑でスプリングの形が違う。でも取り付けることはできたからOK。片側の壊れた部分だけの値段と比べても左右セットで半額以下だから、値段を考慮すると充分と言えるだろう。左右とも新しいステップに交換した。使った感じは至って正常。折れたステップは勤め先で溶接してもらって、反対側と併せて予備とする予定。
 左右レバーの予備を持っておいた方が良いと思い探したところ、中華個人輸入で左右セット千円くらいのものを見つけた。写真と適合車種を見る限りは使えそう。到着までに時間がかかりそうだけれども、それまでに壊さないよう注意することとして注文。注文するときに、クラッチレバーの現物を写真と見比べるために外したところトラブル発生。レバーを元通り取り付けようとしたらピボットピンのところに入っているブッシュが無い。無くしたことに気がついていないから、いつどこで転がっていったか判らない。ずいぶん探したけれども発見できなかった。ブッシュ無しで取り付けてみたら、とても使える状態ではない。内径10mm外径13mm長さ13mmのブッシュだろうと思う。何か無いか探したら使えそうなスペーサーが見つかった。内径は10.3mm、外径は12mmくらい。これの外側に水道用パッキンテープを巻いて代用品とした。ちょっとがたつきが多いが許容範囲と思う。新しいレバーが来るか、ちょうど合うブッシュが見つかるまでこれで凌ぐ。
 ついでにフロントフォークオイルシールも中華品を注文。2個セット送料込みで500円くらい。中華オイルシールは以前から使っているが、時々外れがある。安いから良しとしている。

 ウインドスクリーンにヘッドライトの光が当たってまぶしい。スクリーン先端がヘッドライトよりも前に来ることが原因で、解決策を考えていた。金具とスクリーンの間にくさび状のゴムが入っていて、これの向きを反対にすれば角度が変わって行けるんじゃないかと思いついた。やってみたらスクリーンの位置は良い感じになるけれども、スクリーンに金具が当たってしまう。これを避けるために、くさび状のゴムなのだろう。金具を少し曲げて、さらに当たる部分を少し削って2mmくらい隙間が空くようにしてみた。なんとか行けそう。試行錯誤の段階ではペンチやモンキーレンチで曲げたので、金具が傷だらけになってしまった。見栄えが良いように金具をきれいに曲げなおして塗装。

 テールランプをLEDに交換。部品があるので自作した。チップLEDが18個乗ったモジュールを3個使って一つの電球にした。これを2個使うのでLEDは合計108個。机上のテストではノーマル電球よりもまぶしいけれども、実車ではノーマル電球の方が明るく感じる。テールライトレンズを通したときの相性のようなものがあるのだろうか。実用的には充分明るいと思うので当面これで行く。

 前後ブレーキのマスターシリンダー分解整備。前側はダストブーツが破れていたので車検前に交換した。ダストブーツ内部に錆が出ていて、おそらくスナップリングから来ていると思った。もしもマスターシリンダー内部も腐食していたら部品が必要になるが、フルードがきれいなので、おそらく内部はきれいな状態だろうと予想した。
 前側を分解すると予想通り内部はきれい。スナップリングは錆錆でマスターの軸部分に染みついている。マスターは清掃、スナップリングは錆を落として再使用。シリコングリースを薄く塗って組み立てた、ダストブーツ内部にはスナップリングが埋もれるくらいシリコングリースをたっぷり塗った。これで錆は出ないだろう。
 後側はペダルとのリンクを分解するのに苦労した。割ピンが車体奥側に入れてあって見えない。先端部がわずかに見えるのを頼りに、手探りでなんとか外した。組み立てるときは、ピンを逆にして、外側から割りピンが見えるようにした。干渉するものは何もないので大丈夫だろう。後のマスターシリンダーはとてもきれいな状態。一応掃除して、前と同様にシリコングリースを塗って組み立てた。
 入っていたフルードの色は新品同様だった。フルードタンクにも堆積物の類は見えなかった。フルードは定期的に交換されていたのだろう。しかし前側のダストブーツが破れて錆びているのを放置されていたのは、一体どういうことだろう。車検のときはお決まりでフルード交換されるが、外から見えないところは手を出さないということだろうか。例えばブレーキレバーを外して点検・給油などは行わないとか。今回分解して確認したから、当分はフルード漏れなどの不具合が無い限り、フルード交換のみで済ませて良いだろう。ブレーキフルードはホンダDOT4を使って交換。500cc缶を買って半分ちょっと残っている感じ。次回車検のときにでも交換しよう。

 エキゾーストパイプとオイルクーラー、二次エアーのパイプに錆が出ているのでサンドぺーパーで清掃、サビチェンジャー塗布。サビチェンジャーがどれだけ高温に耐えるか??だけれども、転換さえできてしまえばサビチェンジャーは熱で壊れてもかまわないだろう。黒く変色したので効いていると思う。少し走って様子を見た後、耐熱シルバーで塗装した。車体に着いた状態での作業なので、錆びている部分だけ筆で塗装した。仕上がりはいまいちだけれども錆が目立つよりはましだと思う。マフラーの左右連結部分にも少々錆が出ているので、いずれマフラーを外してきれいにしたい。

 クラッチレバーのブッシュを紛失した件。サイズ表示がぴったりの汎用品ブッシュを仕入れた。レバーとの隙間はぴったりで腕力でなんとか入るくらい。ボットピンとの隙間は正規のブッシュを失ったから比べられないけれど、記憶からすれば同じくらい。間に合わせで使っていたスペーサーよりはがたつきが少ない。上手くいって良かった。以前よりも軽くなった気がする。

 中華レバーセットが来た。ブレーキレバーは使えるけれども、先にアマゾンで買ったものよりも質が落ちる。細部の仕上げが悪い。まぁ使えるのだから予備としては許容範囲。クラッチレバーは全く使えない。(1)ワイヤーの通る隙間が狭くて、ワイヤーが入らない。(2)ピボットピンの穴が小さくて、ピンが入らない。
 ワイヤーの隙間は材質がアルミだからヤスリで広げることはできそう。ピンの穴に関しては、修正するには10mmのドリルが必要。そもそも商品の写真では入っているはずのブッシュが無い。想像だけれども、ブッシュを入れたりする加工の行程が行われていないのではないか。さすが中華品質。全く使えないものが来たのは久しぶり。写真を付けて代替品を要求したところ、送ってくれるとのこと。
 代替品は結局来なかった。催促すると返事は来るのだが、物は送らない。諦めるのを待っているのだろう。返事しているのはロボットかもしれない。それくらいのこと、今時ならできるだろう。さすがチャイナ。仕方がないので中華クラッチレバーを加工。以前に純正品のブッシュを紛失したときに使った汎用ブッシュを使う。10mmの穴が空いているので、これを13mmに広げてブッシュを入れる。これで使えるようになった。

フロントフォーク下側内部ボルトの交換とアウターの塗装

2021年6月
 フォークオイルを交換したとき、右側のボルトが固くて少々なめてしまった。その後ボルトは用意したが、前輪周りを分解するのがたいへんなので後回しになっていた。塗装で分解するのに併せてボルトを交換。特に何事も無し。
 フロントフォークアウターがブレーキダストや腐食で汚れていた。清掃ではきれいにならないため塗装に踏み切った。表面を簡単にサンドペーパーで研ぐ。汚れは全体に、ホイール側には腐食もあり。ノーマルはアルミ鋳肌なので、あまり研ぐと雰囲気が変わってしまう。汚れと腐食を落とすだけに留めてごく簡単に。密着スプレーを吹いてから、高耐久を謳っている汎用のシリコン変成アクリルラッカーで塗装。きれいになった。今回は余裕があったので写真を撮った。
 ステムのフロントフォークを挟む部分(内側)の清掃。特に下側が鉄鋳物で錆が多い。サンドペーパーできれいに磨いた。アルミ製の上側も表面が少し荒れていたので軽く磨いた。錆止めオイルを塗って組み立て。

チェーン掃除からマフラー塗装に発展

 チェーン掃除が発端となって大規模な作業になった。まずチェーン清掃。エンドレスなので装着したまま灯油を使ってブラシで洗う。その後クリーナースプレーで残った汚れを落とした。錆止めを兼ねて(スプレーではない)液体シリコーンオイルをブラシで塗った。スプレーのチェーンオイルを吹いて完了。きれいになった。チェーン・スプロケットの摩耗は少ない。まだまだ使えそう。しかしチェーンは錆が出ている。前回交換されてから走行距離は少ないが、期間は経っているのだろう。
 フロントスプロケット周りも洗った。ここでトラブル発送。洗油が垂れたのでマフラーのカバーを外そうとしたら、ボルトが錆びついていて折れた。固着しているのは判っていたので、スプレーオイルを吹いて少しずつ動かした。少しずつ回り出したので、この調子で外せると思っていたら折れた。経験不足で力を掛けすぎたか。ボルトの首下が腐食して細くなっていた。外せたボルトも同じように腐食している。正常なボルトなら折れなかっただろうか。どうせ折れたボルトの始末をしなければならないから、反対側も外してみた。十分注意してやったつもりだが、こっちも一本折ってしまった。いずれも最も高温になるであろう前側。固着して折れたのだから、エキストラクターは歯が立たないだろう。ドリルで削ってタップを立てる作戦。ドリルで概ね除去できてタップを立てるが、行き止まりのナットでタップが奥まで入らない。タップを一つ潰して、先端部分をグラインダーで削ったものでやってみたが、入口部分のねじ山が潰れていくだけで奥に入っていかない。3mmくらい潰したところで諦めた。仕方がないので腹をくくってエキパイまで穴を開けた。これで普通のタップを使ってねじ山を修正できた。とりあえず長いボルトを入れて、排気ガス漏れが起こらないことを確認した。この後の始末は検討中。

 マフラー集合部の錆が思っていた以上に酷いことが判った。やり出して勢いが付いたので、マフラーを外して塗装することにした。当初の予定では、秋以降の涼しくなってから手を付けるつもりだった。
 マフラー取り外し。エキパイ出口のフレームをダンボールで養生。地面にもダンボールを敷いて、フロントフェンダーはタオルを被せた。既に傷があるのは過去にマフラー脱着が行われたのだろう。ボルトを外してもマフラーが落ちないように、左右連結部分辺りをベルトで吊っておく。エキパイおよびタンデムステップ部分ののボルトを全て外したら、ベルトで吊られてぶらぶらしている。左右のベルトを少しずつ緩めながら前後に揺すると、エキパイ部外れてフレームの上に乗った。さらに緩めてサイレンサー後端が接地。エキパイ部分をフレームから外すと、全体が接地した。しかし外に出せない。動かそうとしてもエキパイやらサイレンサーやらがどこかに当たって動かせない。仕方がないので左右を分割した。錆びついていたらどうしようかと思ったが、少し力を掛けたらすんなり外れた。
 錆落とし。左右連結部分の錆が酷い。まずマイナスドライバーで固まりの部分を落とす。次にワイヤーブラシとサンドペーパー。完全には落とせないが、錆が少し残った鉄板の表面になった。サビチェンジャーで黒錆に転換。これで錆落としは完了と言うことにする。
 塗装。エキパイ入り口部分にも錆が出ている。当初はエキパイ入り口の10cmくらいだけ塗装して、残りはメッキ面を残すつもりだった。外してみると集合部分近くも錆が広がっているのが判った。残せる部分が少なくてエキパイから集合部分まで塗装することにした。サイレンサーはきれいなので清掃のみ。エキパイを止めるアルミ部品の始末に困る。外れないから、まず集合部分に寄せて固定。エキパイエンジン側を塗装した。ヒートガンで耐熱塗料を固めて、アルミ部品をエキパイ側に移動...するときに塗装面に傷を付けてしまった。そこは集合部分を塗装するときに再度塗った。耐熱塗料は重ね塗りの境目が目立たないから良い。プロレベルでは許されないかもしれないが、アマチュアのDIYだから...。
 マフラー取付~失敗。エキパイ周辺のフレームを養生して、エキパイを引っかける。サイレンサーをベルトでフレームに吊してエキパイ固定。まず片側は着いた。反対側を取り付けようとすると連結部分とエキパイどちらかが干渉して入らない。先に付けた方のエキパイ部分を外して、まず左右連結。エキパイを固定しようとすると排気口に合わせられない。いろいろやるが着かない。最終的には固定できたが、押したり引いたり力を掛けなくてはならなくて、手で握ったりあちこちにぶつけて、完全に乾燥していない耐熱塗装を傷だらけにしてしまった。
 やってみて判ったこと。ある程度の遊びがあって納まるみたい。マフラーを吊る高さとか前後方向の位置とかを微調整して、ちょうど納まるところがある。最後は力任せで入れることも必要。この辺は個体差もあるかもしれない。
 耐熱塗装は傷だらけになってしまった。特にエキパイ部分。集合部分にも少し傷が付いたが、ここはもともと錆ででこぼこだから、あまり気にならない。とりあえずエンジンを掛けて塗料を焼き付ける。傷の部分にペーパー掛けして刷毛で耐熱塗料を塗った。当分これを繰り返して、きれいな下地を作る。その後どうするかは考え中。外して再塗装しても、完全に乾燥させないと同じことの繰り返しだろう。ヒートガンの温度と熱量では、完全に乾燥させることは現実的ではないと思う。ガスバーナーを使うしかないか。
 事の起こりはマフラー集合部分の錆が酷いことであった。これはなんとか解決できた。エキパイ塗装が汚いという問題を抱えてしまったけれども。

 オイルクーラーと二次エアーパイプの塗装。以前、手が入る範囲で錆を落として塗装したが、たぶん裏側まで行けていない。マフラーを外した機会に外してきれいにする。本当はオイルを抜けば良いんだけれども、交換して間がないから抜かないで作業する。ゴム栓を用意して作業開始。左側はポンプから来ているらしくパイプを外しても漏れない。一応、ゴム栓をしておく。右側は盛大に漏れる。右側から漏れたのとオイルクーラーラインに入っていたオイルで600ccくらい出た。二次エアー機構も外してパイプを取り外し。総じてボルト類が錆びているみたい。
 耐熱塗料は熱を掛けないと固まらないので、常温でも固まって200℃まで使える塗料を使う。オイルクーラーのパイプは途中に入っているグロメットが外せない。端の部分を先に塗装して乾燥、そこにグロメットを移動して残りの部分を塗装した。塗料が乾くまでの間に二次エアー機構を分解して清掃。本当はOリング類を交換するのだろうけれども、今回は清掃だけで再利用。幸いにも切れているものはなかった。思ったほど汚れていないが、多少のカーボンと錆が着いていた。回りにくかったボルト穴はタップで修正。ワイヤーブラシで清掃したボルトを入れると軽く入るので、ボルトのダイス掛けは省略。
 ついでにエキパイ周辺のフレームが傷ついているので塗装。養生してスプレーを吹こうかとも思ったが、たいへんそうなので刷毛塗りでごまかした。傷だらけよりはましだろう。
 パイプ類の取付は正しい順番があるみたいだけれども、適当にやったらとてもたいへんだった。せっかくの塗装を傷つけてしまった。傷の部分は最後に刷毛塗りで修正。昼食の休憩を入れて、約7時間の作業だった。

2021年7月
 エキパイ塗装の補修。走行して十分に硬化したところで、耐水ペーパーで研ぐ。せっかく塗装したのに所々メッキ面が見えている。車体に着いている状態ではスプレーは使えないので、シンナーで薄めた耐熱塗料を刷毛塗りする。何度か塗り重ねてから硬化させて、耐水ペーパーで研ぐ。これを何度か繰り返した。手間が掛かるが他に方法を思いつかない。耐熱塗料の特性か、薄く塗り重ねると刷毛の跡が目立たない。素人整備として、このくらいで良しとするか。

LEDウインカーランプとリレーを購入・交換

 ウインカー自体は常時点灯するわけではないから電球のままでもかまわない。しかし前がダブル球でポジションランプが常時点灯する。これをLEDにしたかった。LED対応リレーは持っているがコネクターが違う。ワニ口でつないで動作することは確認した。コネクターを買って変換ケーブルを作るか。探してみると直結できるコネクターの着いたリレーがあった。中華品で送料込み400円くらい。LEDも中華品を買った。こっちの方が高くて4個で約千円。交換して何事もなく動いた。ノーマル電球よりも明るい。
 過去多くの中華LEDを使って、直ぐに壊れることも多く経験した。そのためダブル球タイプの予備を買っておいた。予備だから違うタイプの安いものを選んだ。その予備の方に問題があった。ウインカーは点くのだけれどもポジションが点かない。12V電源でテストすると点く。またテールランプに使うとポジションを含めて正常に動く。なぜだろう。時間が無くて追求できなかったが、いずれ調べてみたい。
 パイロットランプ用のT5型も買ったが、こちらは手間が掛かるので交換は後日。

バッテリー上がり~押し掛け

2021年8月
 初めての押し掛け、成功。7月半ばくらいから本格的に暑くなって触る気が起きない。走る気にもならなくて一ヶ月くらい空いたら、バッテリーが上がって始動できなかった。用事があって出掛けようとしたときで、急いでいたので押し掛けにチャレンジ。なんとか2度目で始動に成功。掛かれば順調に回っているので出発。止めた後に掛からなかったらどうしよう、と思いつつ30分ほど走ってエンジン停止。用事を済ませて、セル始動成功。エンジンが掛かるくらいには充電してくれたようだ。自宅に戻って充電。専用の充電器は持っていない。代用品として使えそうなのは13V-0.7Aのアダプター。これしかないので役不足は承知で充電。開始時に約12.2V、2時間ほど充電して13.2Vくらいになった。いずれも充電器をつないでいるときの電圧。まともな充電器を買うか。
 充電している間にウインカーのパイロットランプをLEDに交換。LED電球は以前に仕入れておいたが、暑くて手を着けていなかった。ヘッドライトを外して、メーターを外して分解、交換。元通りにした後ヘッドライト調整。電球交換だけなのに(予想通り)1時間以上かかった。まあ、実用的にはノーマル電球でも不足はないので自己満足そのもの。ノーマルの電球より明るい。昼間の消し忘れ防止になりそう。夜間走行では、ちょっとまぶしい。これで全ての電球がLEDになった。

フルパワー仕様、あるいはカナダ仕様について~マフラー改造

2021年9月
 RC42をインターネット検索すると、フルパワー仕様、あるいはカナダ仕様の話題が多く出てくる。私の理解としては...
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フルパワー仕様(カナダ仕様)とは
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マフラー出口のパイプが二重になっている。内側のパイプを外すことで排気の抵抗を減らす。少し排気音が大きくなるが、車検には問題なく通る範囲。
エアクリーナー吸気口の拡大。輸出用エアクリーナーは吸気口が大きい。
この2点を変更することでフルパワー仕様になる。もぉ、すごいんだから。
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一方、フルパワー仕様など無いという意見もあった
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排気音抑制のためマフラー出口の口径が決まっている。パイプを抜いても排気音が少し大きくなるだけ。口径が大きくなるといってもわずかな違いで、この程度の変更でパワーアップするなら苦労はしない。
入口の大きいエアクリーナーは存在するが、これを使っているモデルのスペックでも出力の数値は国内仕様と同等。輸出仕様で国内モデルと同じエアクリーナーを使うモデルも多い。
排気音が少しうるさくなるからパワーアップした気がするだけ。
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 いろいろな意見を読んで、簡単だし、おもしろそうだからやってみようかと思った。ノーマルに戻すのも簡単にできそうだし。そもそもパワーに不足はない。私の感覚では5000rpmも回せば狂ったような加速と感じるので、パワーアップの必要はない。でもいじるのが好きで簡単そうだからやってみようかな。

加工作業

 マフラー出口の内側パイプ除去。パイプが二重になっていて、出口で2箇所、簡単に溶接されている。溶接部分を削り取って内側パイプを外す。溶接部分を削り取るのだけれども、二つに分類できる。
(1)外側パイプを削る、
(2)内側パイプを削る。
 (1)はリューターやホールソーを使う。(2)は大径ドリルやステップドリルを使う方法が紹介されていた。内側を削る場合、精度の高い作業を行えば内側パイプのみを削り取ることは可能。でも、例えば手持ちの電動工具とステップドリルでは両方いっしょに削り取ることになるだろう。内側または両方を削ると、削った後に内側を抜くのが面倒そう。バッフルを外して奥側から叩き出すか、寸切りボルトを使ってスライディングハンマーの要領で引っ張り出すか。外側を削れば内側が突き出て残るから、プライヤーで引っ張れるかもしれない。だめでも小穴を開けて引っ張れるだろう。
 検討の結果、(1)のホールソーを使う方法を試みることにした。ホールソーは持っていないのでアマゾンで購入。中国から直送で約400円。妙に安い。内側パイプの外径が約19mmなので、ホールソーの外径24mm刃厚2mm(らしい)ものを注文。10日あまりで来たが使えない、残念。内径は予想通り約20mmでちょうど良いが、内側の奥行きが約8mmしかない。内側パイプの突き出しが約10mmだから、8mmでは全く足りない。商品の説明には「ワーキング長さ:14mm」と書いてあったが、これは刃の外側の高さだった。写真と比べると同一に見えるので、価格の安さもあって泣き寝入りすることにした。再度ホールソー注文。国内業者の信用できそうなもので900円+送料くらいからあるが、もう一度中華直送物にチャレンジした。ガラス/タイル用のホールソー約350円。数値の記載はないが、写真を見る限り内側の奥行きは十分ありそう。ガラス用のホールソーは「金属加工には向かない」との情報はある。発熱が大きくて直ぐに壊れるという趣旨だった。でも4ヵ所の小さな溶接を削るくらいは持つと期待して買った。
 ガラス用のホールソー到着。水をたっぷり付けながら削る。少しずつ削れていくが、溶接部分を削り取る前にホールソーが壊れた。壊れたというか、(おそらくダイヤモンドであろう)研磨剤が剥がれ落ちた。ホールソーは鉄製パイプとなって終了。正に安物買いの銭失い。経験がまた一つ増えた。
 金属加工用のホールソーを改めて注文した。外径22.23±0.5mmの表示、内径や刃厚の表示はない。写真から、おそらく刃厚が1.2mmくらいでちょうど良いだろうと思った。到着して現物を見ると、胴の内径は19.5mmくらいだけれども、刃が内外に少し出っ張っていて、外径19mmのパイプよりもホールソーの内径がわずかに小さい。刃が少し当たるだけなので充電ドライバーの力で回しきれるだろうと判断して作業開始。スプレーオイルを吹いて内側パイプを削りながら溶接部分まで進む。溶接もろとも外側パイプを1mmくらい削ったところで内側パイプを引っ張ってみるが、びくともしない。溶接はもっと奥まで入っている模様。さらに進んで外側パイプを合計3mmくらい削って、再度引っ張ったら抜けた。引き続き反対側の作業に移る。しかし内側パイプを削っている間にバッテリー終了。負荷が大きかったらしく、かなり発熱している。本日の作業は断念して後始末。掃除してクリーナーで脱脂、とりあえずサビチェンジャーを塗って錆止め。反対側も完了したら黒で塗る予定。
 改めて反対側の作業。既に一回やっているので順調。外側パイプを約3mm削り、内側パイプを引っ張り出した。清掃・脱脂してサビチェンジャー。

 写真は引っ張り出した内側パイプ。写真右側の光っているのはホールソーで削れた部分。パイプ全体は少し錆びている。もっと年数が経っていると錆びついて外せないかもしれない。
 塗装。耐熱とは表示されていないが200℃くらいまで行ける塗料を使う。マフラー出口の奥が深いので、この部分は刷毛塗り。一時間ぐらい乾かして、その間にマスキング。出口全体をスプレー塗装。清掃しただけで下地の磨き無しなので、よく見るとむらが見える。元の状態よりはきれいなので良しとする。

 エアクリーナー吸気口の拡大。そうなっているエアクリーナーを買えばいいのだけれども、今着いているものがきれいなので拡大改造を試みる。開口部を折り返して強度を出しているように見えるので、単に切り取るのは乱暴だろうと思う。なのでドリルで穴を開けて少しだけ開口面積を拡大するだけに止める。この辺りは気分の問題でパワーアップなどしない、という意見を尊重した。パワーアップしたとしても、(私が)そこまで使い切れるものではない、ということもある。
 マフラーとエアクリーナーの加工が済んで試運転。排気音はアイドリングでは違いがわからない。回転を上げると以前よりも少し大きくなったかもしれない・・・、という程度。パワーに関しては体感的には違いがよく解らない。いろいろ試行錯誤して、こういうことをやったのだという満足感が残った。

バッテリー交換

 バッテリー上がり再発。前回乗ったのは5日前だから、これはちょっとおかしいのではないか。テスターでできる限り調べた。エンジンが掛からない状態、キーOFFでバッテリー電圧は約11V。今回は車のバッテリーをつないで掛けた。アイドリングで約13V、1500rpm以上で約14.5V。キーOFF時の電流も測った。HISSのLED消灯で約0.4mA、LED点滅設定だと7mA(LED点灯)/0.4mA。この日は別件でちょっとエンジンを掛けたかっただけなので、2~3分回して作業終了。翌日乗ろうとして、だめだろうなと思ってたらやっぱりバッテリー上がりで掛からず。余裕があったので0.7A充電器で約1時間充電したらエンジンが掛かった。この日は30分ほど走った。その翌日も乗ったが、普通にエンジンは掛かった。
 エンジンが回っていれば充電しているようだし、停めているときの電流もイモビライザー付きだからこんなものではないか。この状況から考えると、バッテリー不良ではないかと思う。もう少し様子を見るが、次回上がったらバッテリー交換の予定。
 バッテリーはCB14-A2が載っている。購入したときの話では新品とのことだった。この銘柄は知っている。以前、別のオートバイ用に購入したことがある。1年保証の表示があって、そのとき1年未満で使えなくなったので交換してもらった。情報は求められたが、すんなり交換してくれた。その経験があったので、オートバイを購入した業者さんに、バッテリー販売元の保証を受けられないか問い合わせた。メール連絡の一回目は返事をくれたが、2回目以降は無視された。もちろん業者さんに交換を求めたのではない。販売元へ保証交換を請求できないだろうか、という趣旨で丁重かつ丁寧に説明したつもりだった。商売をやっていてこういう問い合わせを無視するというのは、どういう考えなのか理解に苦しむ。できないなら、できないと言えばいいのに。このCB750は良い品を買えたと思っている。なので業者さんに対しても良い印象を持っていた。しかし今回の対応を見るとラッキーだっただけかもしれない。縁の切れ目か、残念。

2021年10月
 待機電流の可能性が残るので、念のためにバッテリーの配線をを外して様子を見た。5日後につないたら掛からなかった。バッテリー交換決定。バッテリーを捜した結果、同じCB14-A2を購入。最安の送料込み約4千円、1年保証付き。この銘柄は今回駄目になったし、過去にもK125で10ヶ月くらいで駄目になったこともある。しかしそのときは保証交換してくれた。品質・性能は国産ブランドよりも落ちるだろう。しかし安い。国産ブランド品だと古河の9千円くらいが最安。半分以下の値段だから1年保てばよし、2年保ったらラッキーくらいの気持ち。
 バッテリーを触ったついでに、バッテリーが載っている金具を塗装した。液漏れもあったのだろうか、錆が出ていた。見えない部分なので、グレーの錆止め塗料を吹いただけで済ませた。
 バッテリーが到着したので交換。液を入れてしばらく放置、1時間ほど充電して車両に搭載。正常に始動できる。

RC42押し掛け手順

 バッテリー不調のおかげで押し掛けが平気になった。
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CB750押し掛けの手順
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安全な直線の舗装路。下り坂なら最高。
冷えているならチョーク使用。セル始動時と同じ。
ギヤ2速。
アクセルは全閉。開けていると掛かった瞬間にダッシュして危険。
アクセル全閉でもチョークを使っていると回転が上がるので注意。
ハンドルをしっかり握って、クラッチ切って押す。重い。
少なくとも早歩きくらいの速度が必要。当然、速いほど良い。
速度が出たら、飛び乗ってシートに座った瞬間、クラッチを「勢いよく」つなぐ。
乗ってから掛けた方がいいと思う。乗らずに掛けてダッシュされた場合、手が離れてオートバイだけが走っていく可能性あり。
エンジンが掛かった(気がしたら)、クラッチ切ってアクセル開けて様子を見る。
掛からなかったらやり直し。
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クレ エンジンコンディショナーでキャブレター内部の洗浄

2021年11月
 キャブレター内部の洗浄を試みる。 正常に運転・走行できている が、各部の汚れ具合から、キャブ内部も汚れているだろうと思って。特に必要性を感じたのは、燃料コックのストレーナーはきれいなのに、キャブレターから燃料を抜くと若干のゴミが排出されること。内部に堆積物があるのではないかと思う。分解清掃が基本とは思うが、4連キャブレターで取り外しがたいへんなことから、ケミカル製品による清掃を試みる。
 いろいろなケミカルがあるが、クレのエンジンコンデショナーを選んだ。分解したキャブレターの洗浄に使ったことがあって、効果を感じていた。匂いがきついのが難点ではあるが。
 フロート室の燃料を抜き取る。今回もわずかではあるがゴミが出ている。ドレンのネジを外してストローを差し込み、コンディショナーを吹き込む。一旦ネジを締めて、しばらく放置してから排出。茶色い廃液で、汚れが溶け出しているように思う。固形物が少量出ている。クリーナースプレーを吹き込んで排出。もう一度コンディショナーを吹き込む。エンジンに吸い込んで吸気バルブやシリンダー内の洗浄を期待して。4発一度にやって掛からなかったら困るので、2発やったところで一度エンジンを掛けた。安定してアイドリングするまで暖機した後、引き続き残りの2発。
 4発完了して試運転。始動するが直ぐに止まる。3回目の始動でやっと回り続けるようになった。しばらく暖機して、アイドリングは安定しているので走り出したら吹けない。まだコンディショナーが残っているのだろうか。だましだまし走っていると、だんだん良くなってきたが、違和感が無くなるまでは30分くらいかかった。調子良くなるに連れてアイドリングが上がってきた。1100rpmに調整していたのが、1400rpmくらいになった。これはスロー系統の汚れが取れて、通りが良くなったと考えて良いのだろうか? その後しばらく走って、アイドリング回転数が高いままなので1100rpmに調整した。

エンジンコンディショナーと青いゼリー #1

2021年12月
 キャブ洗浄後、数回走った。調子は良い。アイドリングも1100rpmで安定している。キャブレターの燃料を抜いて様子を見た。固形物は見えないが、青いゼリー状の物体が出た。こんなものは初めて見た。量は違うが全てのキャブレターから出た。水性なのだろう、ガソリンとは混ざらず底に沈んでいる。クリーナースプレーの液とも混ざらない。これは汚れが溶け出たものだろうか? それともエンジンコンディショナーの成分だろうか? 念のためにクリーナースプレーを吹き込んで洗浄。青い物体がわずかに出た。しばらく走ってみて、再度ガソリンを抜いて確認してみよう。